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橋本病の治療について

橋本病の検査

橋本病かを知るために病院ではどのような検査を行うのでしょうか。大きく分けて2つの項目を病院ではチェックをします。

甲状腺の肥大

橋本病かを見分けるために甲状腺の肥大化を見ます。甲状腺が肥大化といっても実はこれだけで橋本病と判断するのは難しいと言われています。その理由としては、甲状腺の病気は多岐にわたっているため、違う病気の可能性もあるからです。肥大化が確認されると次の検査が重要になります。

血液検査

血液検査を精密に行うことで甲状腺が正常に働いているのかどうかがわかります。もし、橋本病にかかっていると考えられれば、甲状腺のホルモンバランスが崩れていることや、甲状腺の働きを邪魔すると考えられている甲状腺への自己抗体が確認されるからです。
血液検査では、次のような項目をチェックします。

甲状腺機能検査

血液中の甲状腺ホルモン濃度と甲状腺刺激ホルモンを測定します。このバランスが保たれているのか、それとも異常になっているのかで甲状腺機能が正しく機能されているのかを判断します。

甲状腺抗体の確認

甲状腺の働きを邪魔するとされている抗体があるかを確認します。抗サイクグロプリン抗体、抗甲状腺ペルオキシターゼ抗体の有無を確認。正常に機能していれば、このような邪魔をする抗体は多くない状態ですが、もし機能していなければこの2つの物質が多くある状態となり、橋本病の可能性が考えられます。

コレステロール値

甲状腺ホルモンが低下した状態の場合、血中コレステロール値に注目すると高くなっている状態が考えられます。これだけでは判別することが難しいですが、もし他の数値と合わせて血中コレステロール値も高い状態であるなら、橋本病の可能性が高いと言えるでしょう。

その他の検査

橋本病の検査は、血液検査で判断がつきますが、他の合併症がないかを検査してもらうことも大切です。橋本病の場合悪性リンパ腫の可能性も考えられます。この場合は、穿刺吸引細胞検査というものを行い、悪性リンパ腫の可能性を探ります。また、超音波検査で肥大の程度を正確に診てもらうことができるので、正確に検査をしてもらいたい人は合わせてこのような検査をしてもらうように提案をしてみましょう。

具体的な治療方法は 

それでは、橋本病への具体的な治療方法はどのようなものがあるのでしょうか。

内服治療

甲状腺機能が低下している状態だと検査で判明した際は、内服治療を行います。この時行われるのは、甲状腺ホルモンで不足しているホルモンを補充する治療です。これにより、甲状腺の機能を向上させて低下している状態を回避することができます。

甲状腺肥大化による手術

甲状腺が明らかに大きくなりすぎて、生活に支障をきたしてしまう状態(前かがみになることが難しくなっている/呼吸がしづらい)といった状態は手術で甲状腺腫を切除する場合があります。しかし、支障がなければそのままという場合が多く切除はレアケースです。

このように、橋本病への治療は内服治療がメインとなります。処方されたホルモン薬を服用することで甲状腺機能の低下を防ぐことができます。

気をつけるべきこと

治療をするにあたり、次のことに注意をしなければいけません。

甲状腺機能低下が確認されなければ、治療はしない

内服治療がほとんどですが、気をつけるべきことは甲状腺機能が低下している場合に限定されるということです。もし、橋本病でも甲状腺が正常に機能している場合は特に治療をする必要はありません。しかし、甲状腺機能が低下している状態になると治療に入るので、機能低下が見られなかったから安心ということではないので気をつけましょう。ただし、妊婦さんのような特別な状況では、甲状腺が正常に機能していてもホルモン薬を服用する場合があるので、医師の指示に従ってください。

服用方法に注意

大量にホルモン薬を服用した場合、体に負荷がかかります。そのため、高齢者や心臓に病気のある人は、甲状腺機能が低下していたとしても、微量の服用から始める必要があります。また、永続性の甲状腺機能低下の場合、継続的にホルモン薬を服用する必要があります。症状を診てもらい、永続的の機能低下なのか、一時的なものかをしっかり検査してもらいましょう。一時的の場合は、徐々に薬を減少させることができます。

定期的な検査が治療のカギ

甲状腺機能が低下していないと診断されても、突然機能低下をすることがあります。また、軽度な症状であっても、放置しておくと動脈硬化になる可能性もあります。程度によって病気を甘く見るのではなく、定期的に病院に通って検査をしてもらうことが重要です。
進行が進んでしまうと、橋本病だけではなく他の病気を発症してしまう可能性があります。そうなると、治療も複雑になってしまうので、診断された場合は医師と相談して定期的に検査をするように意識しましょう。

診断されてから出来ること

もし、橋本病と診断された場合、内服治療のみが改善する方法ということではありません。

食生活を意識

食生活を注意すれば、甲状腺機能の低下を改善することができます。例えば、ビタミンDを多く含む食べ物を積極的に摂取することを意識する、セレンという甲状腺機能の働きを促進する酵素を取り入れることも有効です。ただし、ホルモン薬を飲んでいる場合は、副作用を起こしてしまう可能性も0ではないので、服用する薬と併せて摂取してはいけないものの確認はしっかりしておきましょう。

漢方による症状緩和

食べ物だけではなく、漢方から橋本病の症状を和らげることもできます。橋本病になると、生理不順、気のだるさ、冷え性といった症状を和らげる生薬を処方してもらいましょう。
もちろん、漢方を服用する際は、専門家に症状と服用している薬を伝え、支障を起こさないものを処方してもらいましょう。

まとめ

以上が橋本病による検査・治療方法です。橋本病はどちらかというと経過を観察することがとても大切です。重要なのは治療方法より悪化しないように注視することで症状を緩和させることができるので、この点に注意をしながら病気と向き合いましょう。

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