やさしく解説!よくわかる甲状腺の病気
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甲状腺の専門医に相談しよう

甲状腺になにかトラブルを抱えているのであれば、1人で悩むのではなく、専門家に相談するのが最も確実です。親身になって話を聞いてくれる医師を見つけ、相談してみてはどうでしょうか。

ただ、具体的にどこに相談に行けば良いのかわからず、悩んでいる方も多いはず。そこで、ここでは何科に行けば良いのか、症状別に詳しくご紹介しているので、専門家に相談しようと思っている方はぜひとも参考にしてみてください。

甲状腺の専門医に診てもらうには、何科に行くべきか

耳鼻科

耳鼻科が得意としている症状は、甲状腺がん、甲状腺腺腫、バセドウ病、腺腫様甲状腺腫、亜急性甲状腺炎、甲状腺嚢胞、橋本病など。こういった甲状腺のトラブルを診てもらうのに適しています。

他にも、家族にこれらの甲状腺のトラブルがあり、同じように甲状腺になにか異常を感じているのであれば遺伝の可能性も疑われるので、耳鼻科で相談をしてみてくださいね。めまいや、声がガラガラするといった症状を感じて耳鼻科に相談に訪れたところ、甲状腺の機能低下が原因だったと判明するケースも多いようです。

喉にしこりがあったり、喉が腫れて首が太くなったような気がする方も、甲状腺に何らかのトラブルが起きている可能性があるので一度診てもらったほうが安心できるでしょう。 また、早急に対応が必要な緊急時の甲状腺トラブルなどの場合は耳鼻科で対応できる可能性も高いので、迷ったら耳鼻科に足を運んでみてくださいね。

内分泌内科

内分泌内科とは、甲状腺のほか、ホルモンを作る臓器のトラブルに対応できる専門的な部門です。先述した耳鼻科で対応できる甲状腺のトラブルは内分泌内科で対応可能なところも多いので、近くに耳鼻科がない場合は内分泌内科を受診しても問題ありません。

また、バセドウ病などの甲状腺機能亢進症、橋本病などの甲状腺機能低下症、甲状腺髄様がんなどの甲状腺腫瘍に関しては耳鼻科よりも代謝内分泌内科の方が詳細な検査を得意としているので、可能であれば代謝内分泌内科で検査を受けてみましょう。

トラブルの原因について詳しく調べるためのエコー検査やCT検査、画像検査、生検などにも対応できます。事前に行う血液検査で数値に異常が出た場合にも更に詳細な検査を行う必要があり、その検査を受けるべき場所として代謝内分泌内科を案内されることも多いです。

一般内科

専門性には少しかけますが、近くに耳鼻科、内分泌内科のどちらもない場合は、まずは一般内科に足を運んでみるのも良いでしょう。

ただ、必ずしも一般内科に甲状腺に詳しい専門医がいるとは限りません。もしも、足を運んだ一般内科に甲状腺の治療や診断に関するスペシャリストがいない場合は、更に専門性の高い医師を紹介してもらうのがおすすめです。

今はインターネットなどを活用して医師の処方を調べることもできますが、調べてみてもどの病院が良いのかわからなかった場合や、専門的な知識を持った医師が見つからなかった場合には、一般内科の医師に紹介してもらったほうが確実に専門家が見つかります。

中には紹介がなければ取り次いでもらえない医師もいるので、そういった方も含めて相談してみましょう。

甲状腺と間違われやすい病気、症状

更年期障害

更年期障害といえば疲れやだるさ、冷えなどを感じる症状で特に女性に多く見られるのですが、甲状腺の病気もこれと似たような症状が出ます。

甲状腺の機能が低下して必要なホルモンを作ることができず、全身の新陳代謝が低下するために更年期障害のような症状が出るのですが、甲状腺のトラブルを疑って病院に行って検査を受けたところ、更年期障害だったというケースも珍しくありません。

甲状腺にトラブルが起きていた場合には、首が太くなったり、腫れを感じる事がありますが、更年期障害の場合はこういったトラブルは少ないので、思い当たることがあれば「更年期障害だからそのうち治る」と考えるのではなく、一度病院でしっかりとした検査を受けたほうが安心できるでしょう。

うつ病

うつ病は何事に対してもやる気が出なかったり、ちょっとしたことで気分が大きく落ち込んでしまう病気です。これらはうつ病の代表的な症状として知られていますが、甲状腺の機能が低下したり、なにか異常が起きた場合にも同じような症状が現れます。

うつ病なのか、甲状腺にトラブルがあるのか判断しかねているのであれば、そのトラブルを感じてから冷え性になっていないかどうか考えてみましょう。夏場でも汗をかかず、体が冷えているのを感じる場合、甲状腺の機能が低下したために代謝が落ちている可能性があります。

甲状腺のトラブルでもうつ病と同じような症状が出るので見極めが難しいところではありますが、「もしかしたらうつ病じゃなくて甲状腺になにかあるのかも?」と感じるようなことがあれば検査を受けてみましょう。

認知症

認知症といえば、記憶力が低下したり、何度も同じことを繰り返し発言するような症状を想像する方が多いでしょう。そのため、甲状腺のトラブルとは全く症状が違うように感じるはずです。

しかし、甲状腺の機能が低下した場合にも、まるで認知症のような症状が現れることがあります。甲状腺ホルモンが低下した場合には全身の活動量が少なくなってしまうため、眠くて集中力が長続きしなくなったり、倦怠感が強くなって記憶力が低下することも。また、計算能力が衰えてしまうことがあるのです。

「最近物忘れが増えてきた」と感じても年のせいと片付けてしまう方もいますが、もしも甲状腺の機能低下が原因だった場合には治療が可能となっているので、自己判断せずに診察を受けてみてくださいね。

皮膚病

甲状腺トラブルの一つとして、「橋本病」と呼ばれるものがあります。これは、むくみや無気力、肉症状など様々な症状を伴う病気なのですが、甲状腺機能が衰えることによって新陳代謝が低下し、肌トラブルが起きることも多い病気です。

ですが、甲状腺機能低下の自覚症状がなく、肌トラブルだけを感じて皮膚科を受診したところ、皮膚病と勘違いされてしまうケースもあります。

橋本病は新陳代謝が低下して冷えを感じやすくなったり、それほど食べているわけではないのにむくみによって体重が増加するといった特徴を持っているので、肌トラブルのほかにこういった症状がある場合は皮膚病ではなく、甲状腺になにか問題が起きている可能性についても疑ってみましょう。

日本甲状腺学会について

日本甲状腺学会とは、甲状腺学の進歩や向上、学術集会の開催と国際交流の促進、研究者および優れた臨床医の育成といった3つを目的として作られた学術団体です。学会では甲状腺研究会や甲状腺分科会といったものを多数開催して、様々な主題で活動を行っています。

現在、甲状腺疾患は約1,000万人とも言われているのですが、なにか不調が起きた時に「もしかしたら甲状腺トラブル?」とすぐに甲状腺を思い浮かべる方は少ないのではないでしょうか。

甲状腺のトラブルは珍しいものではないので、より多くの方に正しい情報を伝え、理解を深めるための情報提供なども行っています。ホームページ上では、認定専門医施設名簿も確認できるので、甲状腺トラブルについて相談できる医師を探す際にも役立ててみましょう。

遺伝子診断や新たな治療法による取り組みが活発な分野ということもあり、甲状腺学会員に対しては最新情報が手に入れられるように情報提供も行っているそうです。

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